チンタイム

Web漫画家丸本チンタのつぶやき

大阪市内のセミはほとんどクマゼミ

新しくアップしたYouTube動画はセミの寿命についての話です。

 

僕たちの世代は地上に出たセミの寿命は1週間程度と教えられたものです。なんかそんな歌もあったような。

 

でも、実際はそうではないらしいですね。

 

昆虫にくわしい人たちの間では1週間以上生きるんじゃないかと前々から言われていたみたいですけど、実際に1カ月くらい生きているということを、岡山県立笠岡高サイエンス部の3年植松蒼くんが独自で野外調査をして“証明”したみたいです。すごいですね!今まで調べる人がいなかったことも、それはそれで驚きでした。

 

 

というわけで、個体差はあるものの、最近ではセミは1週間以上生きるというのが通説となりつつあるようです。

 

とは言っても、小学校低学年ぐらいの子どもだと自分でネット検索をしたり、ネットニュースをチェックしたりはそこまでしないでしょうから、知らない子もいるんじゃないかと思って、今回の動画を作ることにしました。夏休みの子供向けプチ情報動画です。

 

話をコンパクトにまとめるために、寿命の話はセミ自身にさせるという荒技を使いました。細かく説明しなくてもセミが自分で言っているんだから間違いないだろうという感じが…します、よね?

 

今回の動画の作画の参考にセミを見たかったんですが、ボクは大の虫嫌いなのでセミをさわれません。そこで夏休み中の娘にとってもらうことにしました。

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娘が持っているのはクマゼミのメスです。

 

オスは鳴くし威勢がいいので娘はさわれないとのことで、近くにいた4年生の男の子にオスを取ってもらいました。

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オスにはお腹に腹弁(ふくべん)と呼ばれるものが2つついています。ちょっとメスより気持ち悪く見えるのは、虫嫌いのボクだけでしょうか。

 

メスにはこの腹弁(ふくべん)をはじめとした発音器がないので鳴きません。鳴くのはオスだけなんですね。

 

クマゼミの鳴き声は、ボクが今回アップした動画で聞けます。実際に録音したものを入れています。

 

ちなみにボクが住む大阪市内にいるセミは、現在はほとんどがクマゼミらしいです。

 

ボクが子供の頃はアブラゼミもいましたけど、気温や環境の変化でほとんどいなくなってしまったとのこと。これが都市部でも東京は大阪ほどではなく、アブラゼミもそれなりにいるようです。

 

クマゼミの鳴き声は漫画の中で文字として起こすのが難しいので(聞く人によって聞こえ方が違うし、文字で見るとセミ感がなくなる)、漫画でセミを描くときは「ミーンミンミン・・・」と、ミンミンゼミの鳴き声を書くことが多いです。

 

あと、今回の動画を小3の娘に見せたところ、小さい子どもにはむずかしいところがあるという感想が返ってきました。

 

娘がむずかしいと感じたポイントは、「1日だけ・・・!?」という、お友だちのツッコミです。

 

わざと言葉を少なくしてますけど、ちゃんとフルで書き出すなら「1日しか自由にしてあげないの!?」です。

 

たしかに1週間が7日ということを知った上で、瞬時に引き算ができないとわからないツッコミです。

 

ただ、最終的に小学校の低学年の子たちをメインターゲットに、と考えてはいても、子どもはこれぐらいしかわからないだろう、というような子供をなめたような作り方はしません。

 

ときにはわからない内容があってもいいと思っています。

 

最近では出版社の編集さんからも、誰にでもわかるようにという指導があったりします。わからないとすぐに読むのをやめてしまう人もいると思うので、それもある意味理解できますが…

 

わからない部分を考えるということは人にとって大切なことです。

 

子どもたちに向けて作るならなおさら、そういう要素はときどき残しておくべきだと僕は考えます。

 

ちょっと考えてほしい。わからなければ近くにいる大人にでも聞いてほしい。それでもダメなら未来にとっておいてほしい。いつかわかる日が来るかもしれない。

 

子どもたちが自分の力で答えに辿り着くことを信じて、ちょっとわからないようなセリフ回しもときどきそのままに。

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【アニメ】セミの寿命は1週間?/cicada【漫画】 - YouTube

 

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