チンタイム

Web漫画家丸本チンタのつぶやき

踏みにじられた民意

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政治のことを真剣に語り出したら人間終わりなんじゃないかなぁという気もしないでもないですが(そんなことないですか😅)、最近政治のニュースに目がいきます。

 

老いのせいでしょうか。

 

それとも漫画を描いていないからでしょうか。

 

若くて忙しく漫画を描いていれば、それこそ自分が住んでいる市や区がなくなろうと、「改革?良くなる可能性があるならやればいいんじゃない?」と、あまり気にしなかったかも。

 

でも、気持ちが揺さぶられるというのは創作活動には必要ですから、気の向くまま目に留まったニュースを拾うのも悪いことでもないでしょう。

 

大阪市の松井市長と大阪府の吉村知事が、“府と市の広域行政を一元化する”条例の制定を目指す考えを示したという記事をいくつか見ました。

 

わかりやすく言うと、大阪市は残すが大阪都構想みたいなことはやるということです。

 

大阪都構想が住民投票で否決してから1週間足らずでこのようなことを言い出すなんて狂っているとしか言いようがありません。

 

否決といっても賛成と反対の数は拮抗していたので、約半数の賛成派の意見も尊重するとか言い出してるんですけど、住民投票で多数だったはずの反対派の民意が踏みにじられた格好です。

 

こんなこと許されていいのでしょうか。

 

「反対派は大阪市が残ればそれでいいんでしょ?」というバカにしたような勝手な解釈。

 

僕は反対に入れましたけど、大阪都構想に中身がないように思えたから反対したんです。

 

大阪都構想否決後、元大阪府知事の橋下氏は「将来へのチャレンジより現状のままでやっていきたいという声が大きかったということ」と扇動。

 

それを聞いた賛成派の人は当然反対派を敵視します。

 

大阪の未来のための挑戦を、なぜ邪魔をするのか!と。

 

大阪都構想に反対した人だって現状維持など考えていません。

 

より良くなる方法があるならやった方がいいに決まっていますが、無駄な大手術は寿命を縮めることにもなりかねないから反対なんです。

 

大阪を良くしようとみんな考えているのに、それを分断してどうするんでしょう。

 

そもそも大阪都構想で掲げていた二重行政・無駄の解消、これは大阪府知事も大阪市長も維新の人で仲良しだから現在はなく、広域行政にしても連携してできるはず。

 

ありもしない敵を作り出して支持を固めたり、大衆をコントロールする政治手法ってありますよね。

 

維新のはまさにこれだと思います。

 

そういえば、新型コロナによる緊急事態宣言時にも吉村知事はクラスター報告のないパチンコ屋をやり玉にあげ、新型コロナ対策をやっている感を出し支持率を上げましたね。

 

二重行政もない、広域行政もできる、そんな中で都にもならない、大阪都構想とはなんなのか?

 

やはり大阪市の財源を大阪府の借金に充てるというのが一番の目的なのではないでしょうか。

 

維新が大阪の成長戦略の目玉として掲げているカジノ&IRを実現するにも大阪市のお金が必要なのでしょう。

 

そういう本音は言えないでしょうし、失敗したときの言い訳もほしいので、住民投票で〝民意〟というお墨付きがほしかったのだと僕は思います。

 

否決されてもなお、〝半分ぐらいは賛成したから!〟などという屁理屈で推し進められようとしている今回の広域行政一元化条例に関しても、吉村知事は「仕事と財源はセットであるのは当然」と大阪市の「財源も移譲すべき」と明言しています。

 

意地でも大阪市の財源をむしり取りたいらしい。

 

カジノでもなんでも大阪が良くなるなら構いませんけど、維新はカジノIRの夢洲にUSJ以上の来場者数を見込んでいるらしいです。

 

見通しが甘いと思いませんか?

 

この新型コロナ以降の世界で、そんなインバウンド頼りの戦略がうまくいくようなイメージを僕は持てません。

 

もはや維新こそが無駄の極み。

 

昔は応援していましたが二度と支持しません。

 

残念ながら広域行政一元化条例制定には住民投票は必要ないらしい。

 

若い人にも考えてほしい問題ですが、若いときにはまだ政治には関心が低い人が多く忙しいでしょうから、やはり若い老人の僕みたいな人間が真剣に考える必要はありそうです。

 

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